「加納 光」の Blog
「マーケティング」に関するメモ
2016.05.19
大逆転
By Kanou Hikaru
「ランチェスター理論」
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マーケティングの世界では「ランチェスター理論を最初に学んだ人」は、最終的に ランチェスター理論の凄さに立ち戻る・・・と言われています。そう言われるほど「ランチェスター理論」に代表される「マーケティング理論」は、1つ ひとつ 奥が深いのです。
ここ数回、このランチェスター理論をご紹介しているのですが・・・我らがスタッフより「実際に弱者が強者に勝ってしまったという実例はあるんですか? ランチェスター理論を使えば、どんな競合を相手にしも 必ず勝てるんですか?」などといった かなり乱暴な質問をされることになってしまいました。
このスタッフの経歴は短いのですが、そういうスタッフからの質問を受け、逆に私が「なるほど・・・ 逆転劇に寄り添った実体験がないと、こういう疑問を持ってしまうものなのか・・・」と、いわゆる「一般人の感覚」を学ぶ機会を得ることになりました。
冷静に考えると「こう考えてしまうのが 普通なのだろうなぁ ...」と思います。
こういう「大逆転」や「ピンチ状態からの どんでん返し」に成功した人は、世の中に「4〜5%程度しかいない」と言われているのです。
また、そこそこの逆転劇に成功した人は「15〜16%程度」、これらを合わせても20%にしか ならないからです。とはいえ、私の周りには、こういう「逆転に成功した人たち」が 大勢いらっしゃるのです。
そういう理由で、今回は実際にランチェスター理論を活用する状況が「どのようなものであるのか?」ということをご案内しようと思います。多くのエリアで「大手企業が、この街に参入してくる・・・ この街の地元資本の企業は、もうダメだ・・・」などという騒ぎが起こってきました。
いいえ、今でも、そういう騒ぎが あちら こちらの街で起こっています。
確かに、ビジネスの世界において、相手が強敵であればあるほど、その影響力は甚大です。それは、まさに「誰が考えても理解できうる範囲のこと」・・・
結果、強敵の動きを憂慮し、その対策を立てることで精一杯になってしまい、そのうち疲弊して、結果的に、その甚大な影響力に時間と共に飲み込まれていく・・・
こういうことが「常識」だと考えられています。そうこうしているうちに、日本中の商店街がゴーストタウン化し「大手資本がやって来たら、地元企業は無くなる・・・」といった神話を作ってしまっているのです。確かに、それが世の常ではありますが例外はあります。
ランチェスター理論を用いて「弱者が強者に勝った戦略」を説明する時、日本で有名な成功例・・・ 日本史の中には「3人も 大逆転した歴史的人物」が存在します。
1人目は「源平の戦いの主役」ともいえる「源 義経」です。崖を馬で降りて敵の背後を突いて勝利した「一の谷の戦い」、四国の陣地を背後からついた「屋島」の戦いは、あまりにも有名です。
2人目が織田信長・・・誰もが知っている「桶狭間の戦い」です。今川の大軍勢に対し、織田税は消極的な籠城作戦を取ったと見せかけ、その目を「丸根砦」「鷲津砦」に引きつけ、2つの砦が落城したことで今川の味方は楽観視・・・ その間断を突いて、桶狭間の急所から今川本陣を仕留めた・・・
どちらも「ランチェスターの第1法則」での勝利です。こんな話をすると「商売には関係ないじゃないですか・・・」などという声が聞こえて来そうなので、近代史から「明治維新」の頃・・・ 三菱グループを築いた「岩崎弥太郎」翁・・・ 創業当時、三菱商会は、ちいさな汽船運輸業をしていました。
目の前に立ちはだかったのは、半官半民の郵便蒸気船会社・・・ 岩崎弥太郎 翁 は、運輸の基本である「サービス力と価格」で勝負に出ました。
挑発された郵便蒸気船会社は、このサービスとディスカウント競争に応じます。世間の目も、この「真っ正面の戦い」に目が釘付けになりました。
そうこうしているうちに、岩崎弥太郎 翁 は、当時の政府の政変に乗じます。強敵を擁護していた政府派閥の敵対勢力を擁護したのです。郵便蒸気船会社の親会社ともいえる「それまでの政府の派閥」が劣勢になった時点で、みごと大逆転・・・ その期間は、なんと「たった2年」でした。
強敵の正面に必死で対応している・・・ように見せる・・・ というフェイズが1つ。そして、そこに強敵が防御策を集中してきたところで、敵の手薄な弱点から急襲・・・というフェイスが1つ。
この2つのフェイズを持った戦いこそ「ランチェスター理論 第1法則」の基本とされているのです。
広い地域にのんべんだらりと攻め込むのではなく、特定のマーケットに集中して、そこで小さな成功を強烈にアピールしていく・・・ 強敵が、そこに本腰を入れようと乗り出した隙に、敵のメイン マーケットへと一気に転戦・・・
ここで紹介した例は、歴史に残るほどの大逆転劇ばかりですが、規模の小さいものを含めて考えると、こういうことが実際に、あちらこちらのエリアやマーケットで起こっているのです。
全国規模の食品スーパーが地域に参入したものの、地元スーパーにしか その地域のお客さんが寄りつかず、撤退を余儀なくされた・・・ という街もあります。
街の小さな「古着のリサイクルショップ」が、全国規模のインターネットショップと、岩崎弥太郎 翁 のような戦いを行った結果、その「街の小さな古着のリサイクルショップ」が作った「古着のリサイクルWEBモール」が日本一の規模になってしまった実例もあります。
街の小さな不動産が、全国チェーンの不動産の支店参入に対して「賃貸マンション・賃貸住宅」に特化するところから戦いを挑み、結局「エリアナンバーワンの売上を誇る不動産」に成長した実例もあります。
同じように「街の中古車屋さん」が、その地域でダントツに支持されている実例もあります。
こういう形で、売上が2倍、3倍になった・・・という実例が、私の周りには数多く存在しているのです。そこにポイントがあるとすれば「こういう 逆転劇 をしかけ、実績を しっかりと上げてきた 実践キャリアの長い軍師の存在」があるかどうか・・・
もうひとつは「経営者」が「何があっても負けない」と、本気で腹をくくって 必死の戦いを決意して動くかどうか・・・ という2つのフェイズが必要になる・・・ と、こういう話でおさまるだろうと思います。
逆に言えば・・・ 「天才と周りから呼ばれる経営者」でもない限り、書店で「ランチェスター理論 入門」などといった書籍を購入し、そこに書いてあることを実践して 業績が上がる・・・ といったことはありません。
また、相応の「軍師」がいたとしても、経営者が「ちょっとしたノウハウで、それなりに・・・」くらいに軽く考えている場合や、ダメなら すぐに やめちゃおう・・・ などといった考えの「および腰」なら うまくはいきません。
そこが「ヘソ」になるだろうと思います。「生兵法は大ケガのもと」・・・ と言います。勝負には「資金」が必要になります。
生兵法で 資金投入をしたけれど大失敗・・・ ちょっと やってみたけれど すぐに結果が出ないなら、もう良い・・・
こういう 早とちりの判断をしておいて「マーケティング理論 なんて役に立たない。ランチェスター理論なんて ダメじゃん・・・」などと言い出す人が60%くらい いらっしゃると言います。
マーケティング理論は「お手軽な裏技」ではありません。その 1つ ひとつ が 奥の深い「死ぬか 生きるか を左右する実践論」なのです。
ここで「さっき説明に出た人が5+15%で 20%・・・ やってみて 途中で投げ出す人が60%・・・ あれ? 20% 足りないぞ・・・」という問いが出てきそうですが・・・ そもそも「そういうことは やらない」という人が 20% いらっしゃるわけで・・・
これを合計すると、ちゃんと100%になるのです。ここに投稿するのは その中の5%の特筆するべき人たちの特徴・・・ ということで、どうぞ ご勘弁ください。
ホンキで売上を上げたいのであれば、ここに紹介したノウハウの詳細をゆっくりと読んでいただければ・・・ そのように思います。ホンキで解説していますから、とっても長文ですよ・・・
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