「加納 光」の Blog

「マーケティング」に関するメモ




2016.05.19

差別化

By Kanou Hikaru


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「付加価値というもの」

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マーケティングの世界で、随分と昔から使われ、それこそ「使い古された 意味のズレた言葉」が存在しています。有名なワードは「付加価値」「差別化」、そして「コンセプト」です。

この「カン違いワード」となってしまった言葉を、未だに カン違いしたまま使っていらっしゃる人が 大勢 いるからビックリです。
 
そもそも「付加価値」という言葉が生まれたのは1980年ごろの話・・・ なんでもかんでも、新しい機能を付けちゃえば目新しいから売れる・・・ という発想で生まれた考え方が「付加価値」です。

当時の有名な「付加機能」は「しゃべる機能」・・・
 
自動車で高速道路を走る時に、スイッチを押せば「そのスピードを保ってくれる」という「オートクルーズ機能」というものが生まれたころ・・・ 

その時に「時速 ○○ km に設定しました」とコンピューターの声が聞こえるようにする・・・というものでした。
 
「機械が しゃべる機能」は、ドンドン広まって行きました。エアコンの温度設定をする度に「室温を○○度に設定しました」・・・ と、いちいち「おしゃべり」をしてくれたり、炊飯器のタイマーセットをする度に「炊きあがりは 午前 ○○時です」と「おしゃべり」をしてくれたり・・・
 
そのうち、自動車を運転する度に「ガソリンがありません」「ライトがついたままです」・・・といったように「おしゃべり機能」が、どんどんエスカレートしていきました。

そして、そういう「おしゃべり機能」の付いた機械に対して、お客さんが不満を感じるようになります。
 
しゃべって燃費の悪い車より、しゃべらなくて良いから燃費の良い車が良い・・・ しゃべって電気代がかかり利きが悪いエアコンより、しゃべらなくて良いから電気代が安くて利きが良いエアコンが良い・・・ 

この変革を「付加機能から本質機能への見直し」と言いました。
 
そうこうしているうちに1980年代が過ぎていきました。この時点で「付加価値」という言葉はマーケティング業界で「死語」となってしまいました。

「価値を付加したところで誰も買わない」・・・ ということが全ての業界の常識となってしまったからです。
 
1990年代に入ったころ、今度は「本質機能」を、競合商品と、どう「差別化するか」ということが問題になりました。この時点で「差別化」という言葉がクローズアップされはじめたのです。

差別化という言葉は、当時「価値の格差化」と呼ばれていました。
 
工場から出て来た「ナマな製品」ではなく、購入する人たちが「商品」として「どのように捉えるのか?」ということが大問題になったのです。そして、これこそが「差別化」の真髄でもあります。

新製品を、既存商品と「ちょっと変える」くらいでは売れない時代になったからです。
 
既存の商品に対して一線を画する「まったく別の価値」を、どのように提供するのか・・・ それが大問題となっていたのです。そして、それを実現化した商品ばかりが売れる時代となったのです。

お客さんが「待ち望んでいた新しい価値の提供」こそが「差別化」です。
 
マーケティング業界で、革新のホープと呼ばれた商品が、1991年に三菱自動車から発売された「ディアマンテ」という乗用車です。宣伝文句は「この車は違います」といったものでした。

「ファースト・ミディアムクラス」・・・が売りの商品でした。
 
次に注目を浴びたのが「ユニチャーム」の「ムーニー」でした。「紙おむつ」の業界では「高性能吸水」という「機能競争」が起こっていた時代に、突然「はかせるパンツタイプ」という画期的な「新しい価値」を提供したのです。
 
トドメというべき商品が、ソニーが発売した「ハンディーカム」というビデオカメラでした。それまで「大型化・高性能化」が進んできたカテゴリーに、突然「パスポートサイズ」という「みんなが待ち望んでいたサイズの商品」を作り、送り出してきたのです。
 
売れた商品は まだまだ たくさん ありますが、この3つの商品のインパクトが、あまりにも強かったので、ここでは、この3大新発明商品を紹介しておくことにしたいと思います。

そして、この時代に「差別化」という言葉だけが「一人歩き」するようになってしまいました。
 
「我が社の商品は、競合企業の商品と、ここが違います・・・」と説明することを「差別化」と呼んでしまう人が、いまだに大勢いらっしゃいます。しかしながら、これは「差別化」ではありません。

単なる「機能説明」でしかないのです。本当の「差別化」は「新しい格差」を提供すること・・・
 
この「差別化」と同義語として使われるようになったのが「コンセプト」という言葉です。これもまた「新しい格差」を示す言葉だったのですが・・・ 

一人歩きするようになってしまった「コンセプト」という言葉は「我が社の都合・我が社の考え」という意味で使われるようになりました。
 
若い人たちは、こういった時代背景や、本質的な意味がわからないまま「付加価値」「差別化」「コンセプト」という言葉を振り回すように使っていらっしゃいます。

この投稿を読んだ人は、ぜひ「本質的な意味」を キチンと理解して欲しいと思います。
 
「売れる付加価値」こそ「付加価値」です。「売れない付加価値」は「ゴミ」でしかありません。「売れる差別化」こそ「差別化」です。「売れない差別化」は「他と たいして変わらない」という話にしかなりません。

「売れるコンセプト」こそ「コンセプト」です。「売れないコンセプト」は「ひとりよがり」でしかないのです。
 
せっかく「差別化」という言葉を知っているのですから「売れる差別化」を研究して欲しいと思います。「売る側の差別化」ではなく「買う側の格差化」こそが、本当の「差別化」です。

マーケティングとは「どう売るか」ではなく「どうすれば、お客さんが つい買ってしまうのか?」を調べることでしかないのです。




ホンキで売上を上げたいのであれば、ここに紹介したノウハウの詳細をゆっくりと読んでいただければ・・・ そのように思います。ホンキで解説していますから、とっても長文ですよ・・・

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