「売れてしまう理由」
1)「リアル」にトコトンこだわる
Chapter-8 販売のシステム化
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まとめ |
「すべての業務が販売に関わっている」
販売のシステム化
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- さて、「販売のシステム化」について、もうひとつ錯覚されやすいことがあります。そのことについて、ここで再確認しておきたいと思います。
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- なぜ、錯覚が起こりやすいのか? それは「販売」というコトバが持っているイメージによって起こるのです。
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- 「販売」といえば、とかく「セールスマン」を思い出します。それが「営業マン」であれ「販売員」であれ「売る担当者=セールスマン」というイメージです。一般論としては、それが普通ですし、それで正しいわけです。しかし、その「断定的な思い込み」が大きな錯覚を生み出すのです。
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- つまり「販売のシステム化」は「セールスマンだけの業務に違いない」という錯覚です。 残念ですが、これでは「会社の業績」も「働いている人の給料」も上がっていきません。
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- 業績のあがっていく会社には良い雰囲気があります。それは、社員がイキイキしているか らです。イキイキしているだけでなく、お客様に対して気配りができているからです。
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- この2つがそろうとお客様を陽気に楽しくします。そういうムードのある会社から生まれてくる商品は、お客様に好まれやすいのです。
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- 業績の良い会社は、規模が大きくなっても「セクショナリズム」で物事を考えにくいものです。そういう明るい会社の人は、部署の業務を飛ばしてお客様と向き合います。お互いが気配りをして助け合って、それぞれの立 場からお客様に喜んでいただけるようにと工夫を凝らしているのです。
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- 時々、付け焼き刃で不況になってから、あわてて「全社員がセールスマン」などとスローガンを組み上げる会社がありますが、普段から全員がセールスマン体制をとっている会社とは底力がまるで違っているのです。
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「大きなカン違いに気づけ」
販売のシステム化
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- よく「十人十色」ということを言います。わずか十人で十色もの意見がでるようでは一億人になったらどうなるんだ? 大衆の気持などつかめるわけがないじゃないか・・・
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- というように思い込みやすい常識という名の「偏見」が私たちの中にあるものです。 「タデ食う無視も好きずき」というコトワザさえあります。
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- しかし、冷静に考えれば、このような常識が大きな錯覚であることがわかってきます。
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- かつてのミニスカートブーム。 ディスコブーム。ハマトラブーム。ボディコンブーム。そして今では、プレステブーム。 携帯電話ブーム。Wiiブーム。スマホブーム。スマホ ゲーム ブーム。こんな例をあげだしたらキリがありません。
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- 「十人十色の現象があることは間違いない。しかし、逆に十人一色になることもある。 良く売れる商品というものは、十人一色のように、たくさんの人に好まれているからそうなっている。十人一色現象を人工的に作り出しているからこそ、爆発的に売れる商品が生 まれているんだ。」
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- そう考えれば、何もかも不思議ではなくなってしまうのです。
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- 「十人十色というのは、狭いところの話でしかないのかもしれません。十人の中で一人だけ風変わりな人間がいても、その一人は、どこの十人の中にもいる可能性があります。
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- つまり、十人の中に一人いるようなヘンな人は、一億人の中なら一千万人も存在すること になる。まてよ・・・少数の方にばかりに気がいってやしないか? 残りの九千万人が同じことを考えていなきゃ、ヒット商品などが生まれるはずがないじゃないか!」
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- こう考えれば、何もかもツジツマがあってくるのです。大衆は、天才でも鈍才でもありません。まさに凡人の集まりでしかないのです。もっと素直に凡人達の気持にになろうではありませんか。
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- 「消費者の気持など理解できない!」という気持を捨てようじゃありませんか。 .
- 大衆は何でも知っている人ではありません。あなたと同じで、専門以外の分野に関しては何も知らない人なのです。それに対して専門家は商品のことをよく知っています。
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- だからこそ「大衆も知っているはずだ!」というカンチガイに陥りやすいだけなのです。世の中には類似した商品がたくさんあります。
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- しかしそれを見抜く知識はないのです。お客様は知識ではなく「見た感じ(イメージ)」で選んでいるにすぎないのです。
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「販売のシステム化=感情のシステム化」
販売のシステム化
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- 消費者は、世の中にある類似した商品をそのカテゴリーの中から選び出しています。 しかし、商品知識のない人が正確に「良い商品」を選べるわけがありません。
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- 自分の専門知識以外のことは誰しも無知なものです。ですから、誰もが「見た感じ(デザイン・イメー ジ)」で商品を選ぶことになります。それは、大学などで開催されている「美人コンテスト」 と何ら変りはありません。
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- たくさんの人が「あぁ・・・この人が美人だな」とさえ思えば「ミス○○」になってしまいます。販売も商品も同じことが起こっているだけです。
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- こんな「ある意味、いい加減なコンテスト」に「理屈」や「理性」などは必要ありません。
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- いえ、まったく「不要」、それどころか「ヘンな予備知識」があると逆効果にさえなります。 なぜなら「理論」から逆算して「単なる見た目」のコンテストで「理論的に選ばれよう」 などと、まったくもって「ムダな努力」をする羽目になってしまいやすいからです。
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- そもそも、理性的に考えれば「美人コンテスト」というもの自体、女性を侮辱していると考えられなくもないわけです。しかし、こういうコンテストに参加する女性が、なんと多いことでしょう。さらに、この手のコンテストを見て大喜びする男性も多い・・・
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- つまり、人間というものは「理性」だけでは絶対に生きていけないということなのです。 人間は感情によって生きています。好きな人にほれられる時の満足感といったら、コトバ では表現できないほどのものです。
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- こういったことは、決して「恋愛」にとどまる話ではありません。商品を購入する時にも、 大なり小なりこういった満足感があるのです。
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- 特に、女性はそういった満足感を感じる感 覚が研ぎ澄まされているといいます。女性達が買い物をする時には、男達が狩りに行く時のような興奮と満足感があるようです。それは、決して「必要なものを買う」という「物質的な満足」を満たす行為ではなく、なんともいえない陶酔感さえ伴うようです。
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- 商品はもともと「モノ」でしかありません。それなにの、私たち人間は、それを「感情」で受け止めてしまっているのです。お客さんにとって商品は、買おうかどうしようか・・・ そう迷いはじめた時点で、単なる「モノ」ではなくなってしまうのです。
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- 商品を製造する技術者達は商品を「モノ」として作っています。ところがお客様たちは、 その商品を「セクシーな物」として見ていたり「宝」として見ていたりするのです。
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- 言い換えれば、それは「物理的な物体」ではなく「象徴的な感情」なのです。
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- 食品を「物」として見れば、それは食べ物というより「エサ」という感覚になってしまいます。しかし、それに「感情」を目一杯込めると「ごちそう」になります。
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- エサとして みれば、好き嫌いなどという贅沢なことはいっていられなくなりますが、「ごちそう」と いう風になると「好き嫌い」の問題が大きくクローズアップされてきます。
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- 物質としての価値は「性能がよい」「固い」「柔らかい」「重たい」「軽い」といった物理的な問題が重要になりますが、「感情としての商品」は「好きか」「嫌いか」が判断の基準になるのです。
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- 従来、私たちは感情を理性で抑制するように教育を受けてきました。「感情でものをいうな!」という殺し文句さえあるほどです。しかし、その一方で「感情を剥のは、お客様の「好き」「嫌い」で売れ行きが決まっていっているにすぎないわけです。
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- 好き嫌いの感情を相手に与えるものは「デザイン的な要素」です。人間は、不満や美醜 に対して本当に敏感にできています。ちょっとしたことにも不満を感じ、怒り、悲しみ、 そしてそれらの「不満」が「商品を買わない」という行動に直結するわけです。
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- デザインや対応によって伝えられる情緒的なものは、このように強力に購買を左右しています。不幸なことに、このようなコミュニケーションは、「数値」や「コトバとしてハッ キリと伝えることのできるコミュニケーション」のように具体的なものではありません。
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- それは、受取る側の「直感的な好き嫌い」によって一瞬のうちに伝わる「非言語(ノンバーバル)コミュニケー ション」です。それは多くの場合、伝える側に「何を伝えるか」という意志さえないのです。
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- それなのに「好き」「嫌い」「満足」「不満足」が発生し販売を左右しているのです。 「販売のシステム化」の重要な部分は、このような非言語コミュニケーションの実態を管理する点にあります。また、そうすることでヒット商品が生まれてきた事実があるのです。
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なぜ、大衆の気持がつかめないのか?
販売のシステム化
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- 大衆は天才でも鈍才でもありません。自分の「専門分野」以外の知識は「小学校6年生 レベルでしかない」という事実があるだけです。また、大衆というものは決して「難しい人たち」でもありません。
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- それにもかかわらず、私たちはいつも「大衆」という「お客様の気持」がつかめなくて困っています。
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- もし、大衆の心がつかめる・・・つまり「なぜ買う気が失せるのか?」「どうして買い たくなるのか?」「どうすれば買う気になるのか?」が、充分に分かっているのであれば「ヒット商品」を、限りなく世に送り出すことさえ可能になることでしょう。
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- 逆のいい方をすれば「なぜ売れるのか?」「なぜ売れないのか?」「どうしたら売れるの か?」という問いに答えられないのであれば、素直に「大衆の心をつかんでいない」と考えたほうが懸命です。
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- わからないままジタバタしても、結局は何をしても失敗に終ってし まうからです。なぜ「大衆の心がわからないのか?」それは「大衆について無知」だからです。そうやって、素直に問題を認識することが大切になってくるのです。
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- 世の中には、かなり多くの自信家がいます。特に「アイデアマン」には「自信家のかた まり」のような人が多く見受けられます。そういう人に限って、一度、まぐれででも成功 してしまうと、ますます増長した勢いで大失敗を引き寄せる羽目となりやすいものです。
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- 冷静に考えると、1人の人間に大衆の気持などがわかるわけがないのです。ミスコンテ ストに誰が優勝するのかを、百発百中で見抜ける人がいるほうが気持悪いのです。
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- そもそも、大衆は「他人」でしかありません。学校時代の偏差値でいえば「偏差値50の人」の人口が一番多いわけですが、全員が平均点を取っていたわけではありません。平凡な人たちであっても他人は他人なのです。
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- 生まれた場所も、親の気質や性格や遺伝子などもまるで違っていますし、誕生した時間も違っているのが当たり前です。
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- 大衆は難しい人たちではありませんが「私の思いつきに共感してくれるに違いない」などと思っても、ひとりの偏見や好き嫌いに大勢の人たちがつきあうわけがないのです。
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- そもそも、自分の結婚相手や恋人の気持さえわからない人が、どうやって大勢の人の気持までわかるというのでしょう? そんな矛盾があるわけがないのです。
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- 大切なことは「他人は他人である」ということを充分に認識することだろうと思います。 私たちは「自分の痛み」には驚くほど敏感ですが「他人の痛み」には、あきれ返るほど鈍感なものです。
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- つまり、私たちは大衆のことを常時感じていることは不可能なわけです。
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- そこで大切な「原理」が生まれてきます。仏教ではそれを「無知の知」と呼ぶようですが、 あまりにコトバに韻が含まれており抽象的過ぎて、かえってわかりにくくなっています。
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- 大衆の気持を常に理解するこが不可能なのであれば、それは「私たちが無知」であること を証明していることになります。つまり「自分がバカだ」と悟らなければならないわけです。
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- そういう無知な私たちが、新しい商品を作って売りたいと思うのであれば、「売れるかどうか」を大衆に頭を下げて聞いてまわる必要がでてくるわけです。
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- 「まるで分かっていない」ということが分かっていれば「知ろう」という気持になります。
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- 私たちは「自分が無知である」ということを、強く強く意識するべきなのです。
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- このことは「ゴルフ」などをしている自分の姿を思い出していただければご理解いただ けると思います。自分のフォームをビデオなどに撮影して自分の目で見てみると、「どれだけ自信満々の自分が抱いていたイメージとかけ離れているみっともない姿なのか?」と、 ガク然とすることがあります。
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- 自分の眼では、常に自分の姿を冷静に見ることはできないのです。これは自分のことほど分かりにくいという事実とも重なってくるわけです。アイ デアマンが出した企画ほどアイデアマン本人はその欠点が見えないものはないわけです。
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- ここで「大衆は一億人以上いるではないか(大衆の気持など、わかるわけがない)」という人が登場することもあります。たしかに、一億人に質問することも直接会うこともできませんが、これも大きな錯覚です。
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- 十人十色=1億人1億色ではないのです。私たちが探そうとしているものは「十人中 6〜7人1色のもの」なのです。ですから、十人ほどの人に聞けば、世の中の人の意見と共通しやすいということに気づくべきなのです。
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「販売のシステム化」は10人テストから
販売のシステム化
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- 「大衆の気持をつかめない」という気持の根幹には「十人十色に決まっている」という錯覚が必ずあるものです。十人十色は事実かもしれませんが、たとえば、それが商品であるならば1カテゴリーに10アイテムほどのヒット商品があるわけですから「1億人10 色」という現実があり、そういう傾向があるのも事実なわけです。
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- サラリーマンと呼ばれる職業についている男性が本当に多いのですが、大部分のサラリーマンが派手な色のスーツを嫌います。黒っぽい三つボタンのシングルスーツに、白い Yシャツ。個性を出すのはネクタイ程度・・・ 靴は黒のコンサバティブな革靴。
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- こういう大衆のどこに「十人十色」があるのでしょうか?
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- 意見をいう時には、ネクタイの柄が違う程度の問題が重視されますが、基本的には洋服のセンスと同じようなものです。
- 「結局、みんな同じなんだ」という実感を一度もってください。
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- 当然ですが「大衆の共通の好み」を無視すると大変なことになります。いくら努力しても売れないからです。
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- 「たいした違いはない」にもかかわらず「売れる商品(店)」と「売れない商品(店)」 とに分かれるのは「大衆の好み」をわかっているかどうか・・・そのポイントを押さえて いるかどうか・・・ たったこれだけの違いにすぎないのです。
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- 大衆の好みを把握しようとすると難しいように感じますが、実はとてもカンタンです。
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- 「実際に聞いてみれば、すぐに把握できる」 まさにコロンブスのタマゴのような話です。
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- ですから、新しい問題が浮上してくる度に「実際に聞く」。このことを繰り返していちい ち対応しさえすれば良いのです。
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- 実際、世の中には「不満のない商品」などは存在していません。「一番不満の少ない、 一番マシな商品」が「ヒット商品」になっているにすぎないからです。
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- 今、売れているから・・・と安心していては大変なことになります。なぜなら、もっとマシな商品が登場したら、今まで売れていた商品が急に売れなくなってしまうからです。
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- もし、そうなったら「もっ と不満の少ない商品を世に送り出す」こうやって対応し続けない限りトップの座を明け渡 す結果となってしまうのです。変化に対応して、その都度、実際に聞いて具体的に対応していく。これが「販売のシステム化」の基本となる動きなのです。
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- そう考えると、「コトバだけのやりとり」では不十分なことがハッキリしてくるわけです。 自社の「売りたい商品」と「競合する商品」を実際に見比べることのできるように隣に並べて「どちらが嫌いか」を聞いてください。
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- カンの良いかたは「なぜ、好きな方を聞かないのか?」という部分について既に納得されていらっしゃることでしょう。そうです。「不満の少ないほうが売れる」という先ほどの説明の通りなのです。
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- これを、10人の「本当のことを厳しく教えてくださる、あなたのアドバイザー」に聞いてまわるのです。もし、自社の商品が「過半数以上嫌われたら、嫌う人が過半数以上いる」ということになります。嫌う人が多ければ売れません。
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- 10人テストで6名以上の人が嫌うということは、日本中で5千万人以上が嫌う可能性を持っているのです。
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- 「たった10人に聞いたくらいで、何がわかるというのだ?」という人もいらっしゃるかと思います。確かにおっしゃる通りです。私たちが10名テストをするのは「あくまでも、本格調査を行う前の事前の事前の調査でしかない」わけです。
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- 考えてもみてください。 50名、100名、500名、1000名の調査となると、莫大なおカネが必要になります。事前テストで「おカネをかけて調べてもムダ」とわかってしまうならば、ほんの 少しでもムダな経費を使わないにこしたことはありません。
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- 10名テストを私どもが勧めているのは「嫌う人が5人以下なら本格調査!」という、 その後の対応を決めるための手段として紹介しているに過ぎません。
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- 10名テストならば 「友人」や「知人」を集めるだけで行えます。やる気さえあればすぐに実行可能です。そ
- こに長所があるわけです。
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- 10名テストを行うだけで充分に傾向をつかむことができます。 傾向をつかんでさえいれば、調査をする時にも自信が出てきます。
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- 結果が、ある程度読めているわけですから「調査へ対する投資」もできるようになります。
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- 調査をして、大衆の気持をつかんでおくと「これで売れる!」という気持が安定します。単純になってしまったかもしれませんが「販売のシステム化の本質」はこういったポイントにあるのです。
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