「加納 光」の Blog

「マーケティング」に関するメモ



2016.05.21

大発明

By Kanou Hikaru

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「POSシステム」

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近代のマーケティングにおいて「天と地がひっくり返った 大発明」と呼ばれるものが「POSシステム」です。レジを通った時点で「販売の情報管理」ができてしまうコンピューターシステム・・・ 正しくは「POINT SALES SYSTEM」と表記されるものです。最近では「POS」といえばニュアンスが伝わってしまうようですが・・・
 
このシステムが開発されたお陰で、それまでの「メーカー主導・問屋 主導」の流通形態が、一気に「最終販売店 主導」という「業界全てが真逆の流れ」に変わってしまいました。

こうなると、当然のことながら「配送システム」も変わります。もっと言えば「流通にかかわる全ての会社の経営」にまで大きな影響が出てきてしまったのです。
 
POSの普及は、それまでわかりにくかった在庫量や売れ行きの状況を、瞬時に、さらに 事細かに明らかにする最先端の技術でした。

それまで一部の「カンを磨いた在庫管理の専門家」のものであった在庫管理を、多くの流通関係者に対して、手近に、よりカンタンにしてくれたのです。この世紀の大発明が生まれたのは、たった30年ほど昔の話・・・
 
この「POSシステム」が普及するまでは、小売りを行うお店にとって「問屋の情報」が唯一の情報源となっていました。ですから「問屋の業界」で「あの商品が売れているらしい」という「噂」が広まれば、あれよ… あれよ… と、一気に「爆発的なヒット商品」が誕生する・・・ といった現象も起こっていたのです。
 
POSシステムが普及する寸前の時期に「業界をひっくり返してしまうほどの大ヒット」となったのは「アサヒ スーパードライ」でした。奇しくも 我が社の先代の代表「伊吹 卓(いぶき たく)」が商品開発を指導した商品です。

・・・こういう話ですから、この商品の誕生以降、業界をひっくり返すほどのヒット商品は「流通システム全体の構造上」生まれないのが当然・・・ という話になります。
 
POSシステムには「誰もが現状在庫をすぐに詳細に把握することができる」という長所とは「うらはら」に、「売れ行きの情報が瞬時でわかってしまうため」に、メーカーにとっては「ちょっと売れると注文が一気に殺到して品切れになる」・・・ あるいは「売れ行きがちょっとでも悪いと、すぐに仕入れリストからカットされてしまう」という過敏反応に振り回されやすくなるのです。
 
これは「株式市場」で起こってしまった「ブラックマンデー」や「リーマンショック」などに よく似た現象です。

勢いが付くと 一気に「パッ」と広まり、ダメだと誰かが判断すると「雪崩れ」のごとく なし崩しになる・・・ つまり、そういう動きに対して「過敏になりすぎないように対応する」という意識が必要になってくるのです。
 
POSシステムが普及し始める前と、POSシステムが普及した後では、私たちのような「商品開発を支援する マーケティング コンサルタント」の立ち位置も ずいぶんと変わってしまいました。

かつては「問屋への仕掛けを行うことで大ヒットを生み出す指導者」を「商品開発のコンサルタント」と呼んでいたのですが、今では「ヒットの確実性を高める在庫コントロールまで行うことができる指導者」を「商品開発のコンサルタント」と呼ぶようになったのです。
 
今の時代、ヒットするかどうかの勝敗は「POSシステムとの戦い」で決まると言い切っても過言ではありません。

結論から言えば「売れ行き」を予測して、適度な品切れ状態をコントロールすることができるかどうか・・・ これが大きなポイントになってくるのです。
 
供給量が多すぎて在庫がダブついたら、扱いカット対象商品になってしまいます。逆に、あまりに少な過ぎると「在庫切れ」と判断され「返り注文(追加注文)」が無くなってしまいます。

そうならないように「ちょうどよい『やや品薄状態』の適正供給」をする必要が出てくるのです。
 
「やや品薄す」・・・ という状態をつくれば、お客さんは「貴重品」と捉えてくれます。その結果「購買意欲」をかき立てられ、その現象事態が 専用のネットチャンネル等で、すぐに評判や話題になります。

今の時代の常識になっていることは「初期配荷」を多くし過ぎないこと・・・と言われています。
 
今回は、ちょっと専門的な話になってしまいましたので、少々 解りにくい話になっているかもしれませんが・・・「じゃぁ どうすればヒット商品が生まれるの? 」という話になってしまうかもしれませんので、具体的な事例を ひとつ 紹介しておきたいと思います。
 
それまで「スーパーマーケット」で「3つ入りパック150円」で「売出しの時の客寄せ商品」として扱われていた商品を、なんとか「売れる商品にしたい」といった場合・・・ 極端に言えば、1コ「100円」で、コンビニエンス ストアで売れる商品に仕立て上げれば良い・・・ という話になってくるわけです。
 
スーパーでは「お買得価格の商品」が当たり前ですが、コンビニでは「定価」が当たり前・・・ ということを説明されれば、誰もが「なるほど・・・」と納得していただけると思います。

そして、今では「POSデータこそ全て」と考えている「カンどころ」を必要としない「仕入れ担当者」ばかりの世の中になってしまいました。結局「その後の読み」が出来る人が まったくと言って良いほど存在しなくなってしまったのです。
 
話を戻します・・・ スーパーで売っていた頃は、3コ 150円だったワケですから、1コ単価で考えると「50円/1コ」だった商品が「100円/1コ」になります。

流通コストは 余計にかかりますが、そこで得られる利益は 今までの3コ1パック の時の何倍にもなるわけです。「そんな商品があるの?」と思うかもしれませんが、私どもが 仕立てた商品の紹介をしているワケですから、ちゃんと世の中に存在しているんですよ・・・
 
ここで紹介した「3コ150円」から「1コ100円」へと値上げをした商品は「全国区」の「乳業メーカー」の商品です。

とはいえ、このほかにも多くの「高利益化商品」が存在します。今の時代のヒット商品とは「そういう POSシステムのデータのみを参考にしている 商品の仕入担当の意識を逆手にとって ハートを つかんでしまった商品のこと」を指す・・・ そう思ってください。
 
かつて POSシステムが普及していない時代 は「世の中に存在しなかった 爆発的に売れる新商品」を「ヒット商品」と呼んでいた・・・ POSシステムが普及してしまった現代では「世の中に存在している商品をリメイクして、それまでの何倍もの利益を上げるように仕立てた商品」を「ヒット商品」と呼ぶようになった・・・ とまぁ、こういう風に考えていただければ良いわけです。




ホンキで売上を上げたいのであれば、ここに紹介したノウハウの詳細をゆっくりと読んでいただければ・・・ そのように思います。ホンキで解説していますから、とっても長文ですよ・・・

「商売上手の共通項紹介 シリーズ投稿」

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