「売れてしまう理由」

2)「トコトン分けること」にこだわる




Chapter-5 「イメージ要因」という角度



(1)商品はイメージで売れている


「イメージ」というものの実態

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  • 「イメージ」というものの考え方が、マーケティング業界で注目されるようになったことは比較的に新しいことです。日本においては、1960年代にその概念が「マーケティング先進国アメリカ」から輸入され、現在ではすっかり定着しています。
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  • しかしながら、言葉は知っていてもその意味を知る人、その実態を知る人は非常にすくなく「感覚」という意味合いで使われ続けていることも事実ですし、「好き」という感情を「イメージが良い」、「嫌い」というという感情を「イメージが悪い」と感覚的に使っている実態があるのも事実です。
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  • そもそもの「イメージという言葉の語源」がどこにあるのかを確認することにしましょう。1939年、アメリカの心理学者「ディヒター博士」は、購買動機調査というものをおこないました。そこでレポートをまとめる際に生まれた概念が「イメージ」の始まりであるといわれています。
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  • これが企業の戦略として用いられ始めたのは、1950年代に入った「産業大国アメリカ」においてだそうです。そもそも、イメージとはいったいどんなものなのでしょうか。ディヒター博士が1939年に最初に「この概念」に気付いた時の例から紹介してみようと思います。
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  • 1890年代、プロテクター&ギャンブル社において「アイボリー石鹸」という、製品としては極めて完璧な石鹸が作られたのだそうです。それから40年、アメリカの石鹸=「アイボリー石鹸」=「プロテクター&ギャンブル社の象徴」として君臨していた商品がありました。
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  • しかしながら、1930年代に入ると競合商品である「キャッシュミア・ブーケ石鹸」にシェアを大きく奪われることになります。品質的には、アイボリー石鹸のほうが優れていたのにかかわらず、不思議と競合商品のほうが売れていたのだそうです。
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  • その実態を調査してみると、競合の「感じの良い石鹸」が良く売れている実態が明らかになってきたのです。つまり「品質の良い(製品として優れた)石鹸」よりも「感じの良い(製品として劣る)石鹸」が売れていたのです。
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  • 「感じの良さ」というものは「伝統的な考え方」から考えてみると「商品の本質的な価値」ではありません。しかし、エンドユーザーは「感じの良さ」を大切にするようになっていたのです。ディヒター博士は、この「感じ」ということを「イメージ(印象)」という言葉で表現したのです。
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  • たとえば、人間でも同じことがいえます。「印象の良い人」「感じのよい人」というのは人気があるものです。印象とか感じというものは、本当は「その人の能力」や「その人の価値」を決めるものではありません。にもかかわらず、それは大きな意味合いを持ち合わせているのです。
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  • なぜなら、人に対する判断はイメージ(印象)によって大きく左右されるからです。その好例がテレビ・タレントさんや音楽アーティストです。彼らは芸名や服装で、個性的で強烈な印象を一生懸命に作ろうとしています。
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  • さて、1950年ごろの話へと進めましょう。イメージ広告というものが、画期的な成功を収めた歴史的な事件は、1950年に登場した「ハサウェイシャツ」の広告だと言われています。黒い眼帯をはめたモデルにYシャツを着せた異様なイメージ広告は大ヒットをもたらし、ハサウェイシャツをトップブランドに押し上げたのです。
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  • この広告の制作ディレクションをおこなったオグルビーも一躍有名となり、彼がCEOをつとめる広告代理店も飛躍的な急成長を見せることになりました。
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  • 1954年、イメージ広告の第二段が登場することになります。レオ・バーネットによって産み出された「マルボロ(タバコ)の広告」です。マルボロの広告は、野性的なカウボーイや、テキサスで働く男のシンボル「タトゥー」を取り上げたものでした。この広告によって「タバコ」=「西部の野性的な男性のシンボル」というセックス・アピールのイメージを作り上げたのです。
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  • イメージが商品を変えていく
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  • イメージというものが、どのように販売に影響するのかが鮮明になっていくにつれ、商品に対する考え方は「コペルニクス的に転換」することになってしまいました。なぜならば「商品は、製品の性能そのもの」を意味するものではなく「イメージによって売上が左右される」ということになるからです。
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  • このようにして、いくつもの事例から「イメージは商品に対する考えかた」を変える結果となりました。「商品はユーザーの感情である」「商品はユーザー感覚の一部である」「化粧品はファッションである」といった心理的なアプローチ戦略がマーケティング戦略の「中核」をなすことになっていきました。
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  • ここで勘違いが起こりやすい状態が生まれてきました。こういった「マーケティングの基本論」を学ばずに、単に「決裁者の好き嫌い」といった感情を「イメージ」といってしまうと戦略的に大きな誤算が生まれます。
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  • マーケティングにおける「イメージ」とは、あくまでも「ユーザーの持つイメージ」であって「販売者側の持つイメージ」ではありません。両者の間には驚くほどのズレが生じてしまうのです。「調査を行って、ユーザーの持つイメージを完全に把握したうえで、戦略を構築していくこと」こそが「マーケティング」なのです。
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  • ユーザーのイメージ調査さえ行っていないところで立てられる「販売者のイメージを打ち出す戦略」は、売上を弱体化させたり、ムダな投資を生み出すことはあっても、売上を強化することに、ほとんどつながらないものなのです。
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  • イメージ戦略「3つの柱」
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  • マーケティング調査の専門家による「SD調査(イメージ調査)」と「ポジショニング調査」を行ったうえで、ランチェスター理論を企業の方針として取り入れ、そこに「USP理論」を活用されて組み立てられる「イメージ訴求戦略」は「ユーザーの気持」を変えていく戦略のことです。
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  • 調査を行うことに数百万円の調査料は必要になります。しかし、調査を行わずいい加減な戦略を立て、商品を発売し全く売れなかったという結果を招いてしまうと、結果的に、数千万円〜数億円という投資がムダになってしまいます。
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  • そうなってしまうより、事前に調査をすることで、かなりコストの削減となり、戦略構築の「ムリ」「ムダ」「ムラ」を省き、効率的に商品の販売強化を行えることになるでしょう。
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  • このような形で「ユーザーから見た商品像(イメージ)=企業側から見た商品像とは全く異質のイメージ」が「自分が欲するもの」へと変っていくと、中味が同じものであっても、その商品は、全く違ったものに見えてきます。
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  • このように、商品が「イメージ」によって変わり、販売結果までが左右されるのであれば、エンドユーザーにとって「イメージの良い商品」とは何かを充分に調べ、そういった商品イメージを作り上げていく必要が出てきます。
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  • イメージは「商品自身のデザインや色彩」によっても変りますし、広告の表現や、店頭での販売手法によっても変っていきます。さらに、販売担当者の「接客対応」などによっても、まったく違ったイメージを作り上げていきます。
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  • つまり「イメージ」は、複合的な要素によって作られていくわけです。さらにビジネスにおけるマーケティングの角度から見た「イメージ」は、色々な形があり、色々な種類があるわけです。種類がいろいろあるにもかかわらず、単に「イメージ」とザックリ表現してしまうと、誤解が生まれ、戦略構築を誤ることにもなります。
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  • そこで、マーケティングの角度から見た「イメージ」を区分しながら明確化してみたいと思います。「イメージ戦略」は、一般的に次のように3つのものに区分されて組み立てられています。

  • a)「商品イメージ」 
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  • b)「ブランド・イメージ」
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  • c)「企業イメージ」

  • 「商品イメージ」とは、「商品カテゴリーが持つイメージ」のことです。たとえば「サプリメント」という商品カテゴリーであれば「健康維持に必要なもの」といったサプリメント独特の「カテゴリーイメージ」が成り立ちます。「ビール」という商品カテゴリーであれば「夏によく飲む」というビールというカテゴリー独特の「イメージ」があるのです。
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  • 「ブランド・イメージ」とは「銘柄のもつイメージ」です。たとえば携帯電話の「ブランド」であれば「docomo」だけが持ち合わせる独特なイメージ、「au」だけが持ち合わせる独特なイメージ、「softbank」だけが持ち合わせる独特なイメージ。といったものが「ブランド・イメージ」というものになります。
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  • 「ブランド(銘柄)」は、他のものにも登場します。「缶コーヒーのGeorgia」「缶コーヒーのBOSS」といったもの「ブランド・イメージ」ですし、「味の素の冷凍食品」といったものも、ブランドイメージであるといえます。
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  • ブランドイメージは、商品イメージとは表す言葉が変ってきます。「現代的」「格調高い」「家庭的」「男性的」「伝統的」「若さを感じる」「オシャレ感のある」「高級な」といった言葉が「ブランド・イメージ」を現す言葉となります。
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  • 「企業イメージ」は、商品のイメージとは全く資質なものです。企業として大きいと思うか、成長性があるか、といった印象のことです。企業イメージは、ブランド・イメージとも大きく違ったものです。
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  • 企業イメージを言葉で表すと「技術力の高い企業」「伝統のある企業」「親しみやすい企業」「広告の上手な企業」「信頼性のある企業」「将来性のある企業」「安定性のある企業」「海外競争力の高い企業」というようなものになります。
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  • 「イメージ・ミックス」という考え方
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  • どういった企業の商品にも「商品イメージ」「ブランド・イメージ」「企業イメージ」という3種類のイメージが混在しています。つまり、この3つが重なり合って「商品の本当のイメージ」を作り上げているのです。
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  • 市販薬品などは、その例としては実にわかりやすいものです。「甘い糖衣錠剤」「征露丸」「大幸薬品」というのは、この「商品特徴=糖衣錠剤」「ブランド=征露丸」「企業=大幸薬品」という「イメージの三重構造」がハッキリした商品であるといえるでしょう。同じように、どのような商品も「イメージの3重構造」で成り立っているのです。
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  • 「イメージの3重構造」は、商品カテゴリーの性格によって、その組合せ(イメージ・ミックスのウェイト)が変ってきます。総てにおいて「重ウェイトのイメージ」がひとつあり、他の2つの「軽いウェイトのイメージ」が重なっているのです。
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  • たとえば、「電気掃除機」であれば「商品イメージ」が最優先され、そこに「ブランド・イメージ」「企業イメージ」が補足的にあって「イメージ化」されています。つまり「電気掃除機」は「商品イメージ」から作らないと商品開発を失敗してしまうのです。
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  • 次に「缶コーヒーのGeorgia」であれば「ブランド・イメージ」が最優先されています。そこに「商品イメージ」と「企業イメージ」が補足的に存在して「イメージ化」されています。つまり「缶コーヒー」は「ブランド・イメージ」を作ってしまわないと「姉妹商品としての新しい商品」が売れないということに陥りやすいのです。
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  • 最後に「エルメス」や「グッチ」のような「ヨーロッパの貴族的ブランド商品」は、「企業イメージ」が最優先されています。つまり「グッチ」が好きな女性にプレゼントをするのであれば、財布でもハンカチでも何でも良いということになってしまうわけです。こういう企業ブランド優先の商品は、企業ブランドがなければ価値がなくなってしまうのです。
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  • イメージ3重構造のウェイト・バランスについては、次のような条件によって戦略を変更していく必要があります。

  • a)【商品のライフサイクル】
  • b)【企業の体質】
  • c)【販売規模】
  • d)【マーケットの傾向】

  • 商品のライフサイクルの初期には、商品自体が何であるのか、それが知られていないわけですから、商品イメージを重視する傾向が強いのです。成長期、成熟期になると、ボリューム戦略が基本となるので、ブランドとしてシリーズ化したほうが売れやすくなっていきます。
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  • 企業の体質については、企業イメージに大きく関係してきます。一般的に大企業は、企業イメージを重要視しやすく、技術を重視する企業は、技術的な企業イメージを大切にするものです。
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  • 販売規模が小さい商品を新たに発売しようとする場合は、ブランド・イメージが作り難いので、企業イメージを活用することが必然的に多くなってくるわけです。
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  • ユーザーの傾向も、イメージ戦略に大きな影響を与えます。エンドユーザーの欲求水準が高くなってくると、高級品が必ずしも高級品ではなくなってきます。若い世代が育ってくると、商品に対する感情も変わっていきます。たとえば、男性が肌の手入れをするようになったことがこれに当てはまります。
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  • こういった具合に、いくつかの要素に影響されながら、3つのイメージがミックスして、ひとつのブランド(銘柄)商品のイメージを形作っているわけです。
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(2)商品イメージ型商品


「その商品をどう使うのか?」

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  • 商品イメージを重視する商品の特徴

  • a)「導入期にあたる新商品」
  • b)「良く知られていない商品カテゴリーの商品」
  • c)「商品の使用習慣、使用層を変える商品」
  • d)「不満改良・改善型の商品」
  • e)「独占商品で、需要拡大をする商品」

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  • 導入期の商品、つまり本当の意味で新しい商品は「どんな商品なのか」「どんなメリットがあるのか」という実態が知られていません。つまり、「こんなに便利」「こんなに愉しい」といった「商品使用時の感情的メリット」を作っていかなければなりません。
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  • 商品を改良した時には、しばしば同じように実態が知られていないため、さっぱり売れる様子が見えないということが起こります。使用層を拡大しようとする時にも、同じようなことが起こります。最後の独占商品が需要を拡大する代表を紹介したいと思います。
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  • その「先駆け」となったのが「コカ・コーラ」だと言われています。コーラは清涼飲料水として販売が始まりました。食事の時に飲むといったものではありませんでした。スポーツや遊びの時、おやつの時、といった具合に食事以外の時に飲む傾向が強かったのです。
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  • そこで「家庭で」「食事の時にも」もっと飲まれるようにしたいと考えました。いうなれば「お茶代り」にコーラを飲むというイメージを作ろうとしたのです。そこで「コークがあれば、うまくいく」というキャッチフレーズとともに、大々的なキャンペーンを実施しました。
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  • 日本においては「ハンバーガー」とセットで愉しんで欲しい、と言わんばかりに「マクドナルド」や「ロッテリア」といった「ファースト・フード店」において、徹底的な「セット販売」を企画していっったのです。
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  • ここに「商品の現状調査」と「経営戦略・販売戦略(ランチェスター理論など)」、さらに「USP理論で作り上げた広告表現」といった3つの戦略をもって組み立てられたことをハッキリと見てとれるのです。
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  • 商品イメージの種類
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  • 商品イメージは、商品毎にありますから、極めて多種多様となります。さらに「カテゴリー」ごとにも存在します。カテゴリーの「大分類」「中分類」「小分類」といった分類によっても「カテゴリー毎」に存在するからこそ複雑なものとなってしまいやすいのです。
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  • たとえば「酒」という「大カテゴリー」から、少しずつ「詳細」を考えていくと、次のようになります。
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  • 大分類「酒のイメージ」「愉しい・伝統的・明るい」
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  •  中分類「ビール類のイメージ」「伝統的・明るい・男性的」
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  •   小分類「ビールのイメージ」「伝統的・男性的・高級」
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  •   小分類「発泡酒のイメージ」「新しさ・庶民的・元気・明るい」
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  •  中分類「ウィスキーのイメージ」「伝統的・男性的・都会的」
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  •  中分類「ワインのイメージ」「舶来的・ブルジョア的・流行的」
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  •  中分類「焼酎のイメージ」「伝統的・男性的・健康的」
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  •   小分類「酎ハイのイメージ」「庶民的・伝統的・女性的」
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  •  中分類「日本酒のイメージ」「日本的・男性的・伝統的」

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  • ここには、参考までに書き込んであります。ご覧頂きたいことは、カテゴリー分類のしかたが変わると、その「イメージ」が変るということを確認いただきたかったのです。
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(3)ブランド・イメージ型商品


競合商品との差別化(シリーズ)戦略

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  • ブランド・イメージを重視する商品
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  • ブランドを大切にしないような商品は、原則的にありえません。これまでにも述べたように、商品の総合イメージは、商品イメージとブランド・イメージと企業イメージとの3つの混合体です。その中で「ブランド・イメージ」こそが最終的に中心となってくるイメージなのです。
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  • 改めて「ブランド・イメージ型商品」というものを見直していくと、いくつかの特徴が見えてきます。

  • a)「商品イメージが確立した後、イメージの重点がブランドに置かれる時」
  • b)「成長期の商品」
  • c)「競合商品が多い時」

  • ブランドイメージの内容
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  • ブランド・イメージは、一般的に次のようなイメージ要因によって調査されていくのが「実践マーケティング」の基本論となっています。

  • 「清酒イメージ」
  •   伝統的、格調高い、家庭的、伝統的、男性的、高品質、若い、シャレた、など

  • 「化粧品イメージ」
  •   現代的、高級、さわやか、はなやか、ありふれた、洗練された、幻想的、近代的、あまい、明るい、清潔、上品、新鮮、魅力的、など

  • こういった「形容詞(副詞)」を組み合わせることによってブランド・イメージを調査していくのが「SD法」ですが、逆の言い方をすれば、ブランド・イメージは「形容詞(副詞)」の複合体でしか説明のしようがないという、きわめて「心理的なもの」なのです。
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  • そして、これが「パッケージの色彩」や「パッケージのデザイン」「ネーミング」「ネーミングを現す書体」と直結していることも事実なのです。逆にいえば、こういった「総合体」を「イメージで示す・パッケージ・デザイン」ができなければ、ブランディングは不可能になってくるということも言えるのです。
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  • ブランド・イメージの型
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  • ブランド・イメージは、このように「感覚的」なんですが、その中にも「傾向」というものがあります。それを理解しておくと、イメージを構築していく際に便利です。ここでは、その代表となるものを提示しておきたいと思います。

  • (a)「ブランド・イメージには、必ずセックス・アピールがある」
  • 化粧品の場合「上品」「はなやか」「魅力的」といった「女性に密着したイメージ」があります。ビールの場合には「ニガイ」「重たい」といった「男性に密着したイメージ」があります。シンプルに男性的か女性的かと質問して調査することさえあるのです。
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  • (b)「ブランド・イメージには、商品イメージが反映する」
  • 乗用車は、一般的に高級で、スマートで、速いというイメージがあります。この「男性的」なイメージを徹底してアピールしている例として「トヨタのマークX」があげられます。このブランドのキャッチフレーズは「Samurai-X」。仕事ができる男の「男らしさ」というイメージを「サムライ」と称したのです。つまり、商品イメージ=それを使う人のイメージを、より具体化し、マークXのブランド・イメージに昇華させようとしているのです。

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(4)企業イメージ型商品


支流商品を支援する効率的な戦略

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  • 企業イメージを重視する商品群
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  • 企業イメージは「大企業だ」とか「親切な会社だ」とか「技術力の高い会社だ」といった「企業に対するイメージ」のことです。この企業イメージを重視する商品の販売強化策というものは、次のようなケースによく見られます。

  • a)「伝統ある企業」が新商品を過去の信用にのせて販売したい時。
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  • b)「企業の名前と、ブランドネームが同じである場合」
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  • c)「シリーズ商品であるため、販売支援費用をあまりかけたくない時」
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  • d)「小規模展開商品であるため、独立ブランドを作り難い場合」
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  • e)「ハード商品で、企業の信頼が購買動機に大きな影響を及ぼすと考えられる場合」

  • 近年では、「社員の道徳観」や「接客(営業)姿勢」といったものまで「企業イメージを左右する」と言われるようになっています。またPL法の制定などにより「クレームに対する態度」といったものが、大きく「企業イメージ」を左右しているのも事実です。
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  • パナソニックが「ガスストーブ事故」において「徹底した回収戦略」を用いたことで「新商品にトラブルがあっても、パナソニックなら大丈夫」という「企業イメージ戦略」を展開したことにより、「デジタル対応テレビ」の売上に、大きな差をつけたことは、あまりにも有名です。
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  • これは「ディズニーランド」の「サービス」に対する「姿勢」が多くの「企業活動」の模範となってきた近年の「経営戦略」の歴史的背景があるともいわれています。
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