「加納 光」の Blog
「ふと感じたこと」
2016.02.23
親 切
By Kanou Hikaru
「責任感」というもの
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50代なかばの「業績向上の人材育成コンサルタント&業績向上ビジネスセミナーの講師」言わば「うまくいく勉強会の せんせぇ」という仕事をしている「おっちゃん」には、これから日本を背負って立つ若い人たちに理解しておいてもらいたいことがあります。
私たちが幼い頃は「つの字の子」「つ無しの子」と、子どもを「完全に区別」して親が子どもと向き合っていました。「つの字の子」というのは「1つ」〜「9つ」の歳を言います。「つの字」がついている「0歳〜9歳」までの間に「シツケ」をしてしまいなさいというのが一般的な「ならわし」でした。
そして、子どもが「10歳」を越えたら「悩む才能」と「悩む権利」を子どもに与えるのが「親の義務」とされていました。「自分で悩んだからこそ、自分で答を見出した時の喜びが大きくなる」と一般的に考えていたのです。ですから、親は答がわかっていても「子どもが自ら答を発見する権利」を尊重して答を教えなかったのです。
10歳になったら「自立」させよ。「9歳まで、しっかりと保護していた親子の関係を切ること」が大切で、これを「親切」と呼んでいたのです。だからといって親が何も教えなかったのかというと、そうではありません。親は「やりかた」は教えても「答」は教えないということに「こだわった」のです。
こういう親子関係ができあがっていないと、子どもは困ったら、すぐに「どうすれば良いのか?」と答を聞いてきます。自分で考えるということをしないのです。これは「悩む才能」が無い状態。「悩む権利」「自ら答を見出した時の喜びを得る権利」を完全に放棄している状態です。
最近は、妙に親子の距離が近く、このように「子どもの悩む才能を育て、自ら答を発見する喜びを与える親の義務」を放棄して「模範解答をすぐに教えたがる親」が増えてきました。結果「自ら悩み、自ら答を見出す仕事」をし始めた時に「使えない」と評価される子どもが増えてしまっているのです。
確かに、このような子どもを育ててしまう親の責任は非常に大きいと思います。だからといって「親が悪い」という話で済ませてしまえないのです。「自ら悩む能力」というのは礼儀やエチケット、マナーといったものと同じで、社会人になったら「知らない」「できない」では済まされないのです。
礼儀やエチケット、マナーを知らないというのは「本人の責任」でしかないのです。「自ら悩み、自ら答を探し出す能力」も礼儀やエチケットと同じで「悩まずに、すぐに誰かに答を求めてしまう」というふうに「悩むことを避けようとする」のは「本人の責任」でしかありません。
学校で使われていた「考える」という言葉は「思い出す」という意味で使われていました。「考えなさい」と言われて「思い出すフリ」をしていれば先生は許してくれました。しかしながら、仕事で使われる「考える」は「悩む」「先を読む」「思いやりを感じる」という意味で使われます。
仕事で「考えなさい」と上司や先輩に言われ、学校時代のように「思い出すフリ」や「フリーズ状態」になっても「思い出せるようなこと」は何ひとつありません。だいいち、仕事に「模範解答」はありません。お客さんが望んでいるのは「不満の少なさ」です。
今、1番売れている商品は「不満が1番少ない」・・・ それよりも不満の少ない商品が出てきたら、そちらの商品が1番売れる商品となります。社会人の仕事は「模範解答」をテスト用紙に書くことではなく「不満」を自分で見つけ、自分で不満を解決する方法を悩み、自分で答を見つけていく・・・ それが仕事です。
そういう仕事をしている世界で「上司や先輩」から「考えなさい」と注意され、フリーズ状態になってしまうと「使えない」という評価を招くことになります。仕事は「悩むこと」が基本となっているのです。確かに、仕事にも「マニュアル」というものはありす。
「マニュアル」は、仕事の初心者に「概略」を説明するためにあるものでしかありません。マニュアルが教科書だと思ったら大きな事故を招くことになります。そのマニュアルでさえ「現状、1番マシだと考えられること」が書かれているだけで、いつ「さらに良い解決法」が見つかり書き換えられてもおかしくないからです。
学校時代、先生に「どうすれば良いか?」と聞いていたノリで、上司や先輩に、いちいち「どうすれば良いのか?」と聞いてしま人が、やらなければならないことは「まず、自分で悩んでみる。本気で悩んでみる。」・・・たったこれだけです。
上司や先輩に質問する度に「ウザイ」と言われる・・・そういう時は「とにかく、1度自分で解決できないか、と本気で考える」・・・ これさえ注意しておけばドツボにハマってしまうようなことはありません。そして、こうやって「自分で悩むこと」を「責任感」というのです。
・・・というのが「50代なかばの おっちゃん」が25年間「多くの成功者の特徴」を研究し続けて見つけた「誰もが成功する秘訣」だったりするのです。試行錯誤の実験で確認してますから、けっこう当たっているんですよ。
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