「加納 光」の Blog

「ふと感じたこと」




2016.02.29

同じ空気

By Kanou Hikaru


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ケンカ両成敗


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50代なかばの「業績向上の人材育成コンサルタント&業績向上ビジネスセミナーの講師」言わば「うまくいく勉強会の せんせぇ」という仕事をしている「おっちゃん」には、これから日本を背負って立つ若い人たちに理解しておいてもらいたいことがあります。

日付を見てビックリ・・・ そうか・・・ 今年はオリンピックが開催されるんですね。さて、話を始めましょうか・・・

「二兎を追うものは一兎も得ず、という言葉がありますが、加納さんは「コンサルタント」と「ビジネスセミナーの講師」の2つの仕事をされているようで・・・ これって、どうなんですか? まるで違う2つの仕事をして、うまくいくものなんですか?」時々、こういう質問されます。

その度に「解り難いので2つの仕事を書いていますが、単純にケンカの仲裁屋みたいな仕事なんですよ。経営者は経営者で経営者の思いがあって社員に腹を立てている。社員は社員で社員の思いがあって経営者に腹を立てている。その立場の違う2人の喧嘩を仲裁しているだけです」と答えています。

このように説明すると、みなさんが「なるほど」と納得されるようです。かといって名刺に「仲裁屋」とは書けません。一時期、そう書いていた時期もあったのですが「怖そうな(や・・系の)仕事」をしているとカン違いされてしまうことがわかりました。なので、今では2つの仕事を並べて書いています。

「経営者と社員の喧嘩の仲裁」という話ですが、問題なのは「どちらも自分が正しく、相手が間違っている」という感覚から「寡黙な喧嘩」が始まってしまいます。そこで「お客さんをたくさん喜ばせて、お礼をたくさんいただく」という「新しい目的」を2人に持っていきます。

すると「経営者としては、こうしたいのだけれど、社員がここを折れてくれないと話が前に進まない」という話と「社員としては、こうしたいのだけれど、社長がここを折れてくれないと社員の我々は身動きが取れない」という話が、それぞれの立場から出てきます。それを調整するのが「仲裁屋」の仕事・・・

ここまでの話でお察しいただけると思いますが「喧嘩」は「両成敗(りょうせいばい)」です。そして、人数ウンヌンより「経営者の発言」に絶対的権威があります。結局、経営者が先に折れなければ社員の動きは変わりませんし、何も話は前に進んでいかないのです。

それと同じように、社員のモチベーション、子どものモチベーションというのは「先に上司や親の行動ありき」で動きが全く違ってきます。最近、経営者の方々からよく耳にするのが「近ごろの社員さんは、すぐに弱音を吐く」という言葉です。しかし、これもまた「両成敗(りょうせいばい)の片方の言い分」・・・

結局、上司や親が「楽しそうに仕事や家事をしているか、ゴキゲンで未体験のことにチャレンジし続けているかという態度」があり「自分が未体験のことにチャレンジした結果、素晴らしい結果を得た体験の話」を言い聞かせていて、はじめて「部下や子どもが、すぐに弱音を吐く」というグチが言える立場に立てるのです。

たとえば「楽しそうに仕事をしている上司」がいて、「よくわからないかもしれないけれど、あなたが今、苦労してガンバっている○○を身に付けたら、こんなに面白いことになるんだ」と、とってもゴキゲンで話をされたら「よくわからないけれど、やっておいてソンはない」と感じることができます。

言い方を変えれば、こういう親や上司に巡り合った人は幸せな人です。「すぐに弱音を吐くのがバカらしい」という感覚が徐々に擦り込まれて、身体に染み込んでいくからです。逆に、そういう親や上司が周りにいない人がソンをしているとも思いません。そういう人は「理想の上司」を探せる運命を抱えている人だからです。

いつも楽しそうに仕事をしている人、いつもゴキゲンで新しいことにチャレンジし続けている先輩や上司を見つけたら、できるだけ近くにいる時間を作ることが大切です。多くの時間、一緒にいると「笑いのツボ」が見えてきます。同じタイミングで笑えるようになります。これが大切なのです。

恋愛には「価値観が同じであることが大切だ」などと言いますが、「価値観が同じ」というのは「同じツボで笑える」ということです。「いつも楽しそうに仕事をしていて、いつもゴキゲンで新しいことにチャレンジしている上司や先輩」は「グチ」や「泣き言」をほとんど言いません。

逆に「まだ、ヘタなんだろうなぁ・・・」とニコニコ笑いながら、次の手を考えててはガンガン挑戦します。他人のせいにも、運命のせいにもしません。「うまくいかないのは、自分がヘタだからだ」とニコニコ笑っているだけです。そして「カンどころ」を見つけ出したら大喜びします。

面白いもので、こういう人に「幸運」が集まってきます。また、こういう人の近くにいて、同じツボで笑えるようになると「幸運のオッソ分け」が頂けるようになります。ムッとしていてもダメです。同じツボで笑えなきゃいけません。でも、それは難しいことではないのです。

逆に「面白くなさそうに仕事をしている人、いつもフキゲンで仕事をしている人、新しい仕事を頼まれたら面倒臭そうにする先輩や上司」には、面白いように「不運」が集まってきます。同じツボで笑っていたら「不運と不幸のオッソ分け」を押し付けられるハメとなります。

ここで、若い人たちにご理解いただきたいことは「つい弱音を吐いてしまうクセ」がついてしまっているのは、あなた1人の責任ではないということ。しかし、これを全部、親や上司や先輩のせいにしていても何も解決しません。そういう人と一緒に過ごす。そういう人と同じツボで笑えるようになる・・・

これは「大人の自己責任」でしかないのです。今では死語になっているようですが「つの字の子」という言葉があります。これは「1つ」〜「9つ」までの年齢をさします。「つの字がついていある間は、親のせいにしても良い」「つの字が外れたら、何もかも自己責任」・・・という子育ての鉄則を表しています。

社会人になったら、誰と一緒に過ごすのか、誰と笑いのツボを一緒にするのか・・・こういうことも「自己責任」でしかないのです。とにかく「いつも面白そうに仕事をしている先輩、いつもゴキゲンで新しいことにチャレンジしている上司」を見つけることが大切です。

さて、そろそろ「まとめ」をしたいと思います。自分の周りに「面白そうに仕事をしている先輩や上司、いつも新しいことにゴキゲンでチャレンジしている先輩や上司」がいたら、とにかく一緒にいる時間をたくさん作ることが大切です。

そうしているうちに「グチ」や「弱音」を吐くことがバカらしくなってきます。良い運を持った人から、良い運を分けてもらえるようになります。良い運・・・などというと、ちょっと解り難いかもしれませんが、そういうものなのです。

この話・・・ 本当に不運にまみれた体験があり、そこから自力で自分の周りの環境を変え、自分の笑いのツボを変えたことで成功するようになった人にしか共感できない話かもしれません。しかし「いいね!」をクリックする人がいらっしゃった時には「このおっさんの話・・・まんざらウソでもないんだ・・・」と思ってください。
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