「加納 光」の Blog

「マーケティング」に関するメモ




2016.07.04

商売の秘訣

By Kanou Hikaru

 
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経営の秘訣、商売の秘訣、ビジネスの秘訣

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「ズバリ、経営の秘訣、商売の秘訣、ビジネスの秘訣とは何か? それを教えていただけないでしょうか?」と、壮大なテーマの質問をいただくことになりました。
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一見、ストレートな質問のように思いますが、テーマが大き過ぎるため、こちらとしても「壮大なテーマの解答」を用意せざるを得ません。そのあたりのことを最初にお断りしておきたいと思います。
 
さて、話が全く変わるように思うかもしれませんが(そうではありません)・・・ まず、私が「商人の街」と呼ばれている九州の博多生まれで、博多育ちであることを、最初に申し上げておきたいと思います。博多には色々な「商人の祭り」があります。
 
「商人の女性が主役となり踊りなどを披露する「どんたく」という祭り」が春に催され、「商人の男性が主役となり、街中を 大きな御輿(山車)を引き回す「博多 祇園山笠」という祭り」が夏に催され、仕事を放り出して山笠に興じた旦那が奥さんに「お詫びの着物や飾り物」を購入してプレゼントしたと言われる「とうかさん」という祭り」が夏の終わりに催される・・・
 
いわば「年中 商人のための祭り」が催されている街で育ったのです。その「男の祭り=博多 祇園山笠」で必ず声を揃えて唄う歌が「祝い目出度(めでた)」という祭りです。Youtubeで見つけたのでリンクを貼っておこうと思います。
 
Youtubeに登場する「取締のみなさん」は、地元の結婚式に出向いても 失礼がない どころか「武士の 紋付き袴 と同等」とされている「博多祇園山笠の祭りの時期の博多商人の正装」で登場しています。「地下足袋の長半被姿」を「働き者の正装」としたのは、まさに 土地の文化だろうと思います。
 
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その歌詞は、このようなものです。

 

祝いめでたの 若松さまよ 若松さまよ 枝も栄ゆりゃ 葉も繁る(しゅげる)〜♪♪  エーイーショウエー エーイーショウエー ショーエ ショーエ (ア)ションガネ アレワイサソ エーサーソー エー ションガネ〜♪♪
 
さても見事な 櫛田の銀杏 櫛田の銀杏 枝も栄ゆりゃ 葉も繁る(しゅげる)〜♪♪  エーイーショウエー エーイーショウエー ショーエ ショーエ (ア)ションガネ アレワイサソ エーサーソー エー ションガネ〜♪♪

 
 
そして、この「博多祇園山笠」が奉納される神社が「中州」という地区の「櫛田神社」という神社・・・ 博多の街が、昔「商人の博多地区」と「武士の福岡地区」に別れていて、その「真ん中にあった河口の州」の部分に「吉原」のような街があった・・・
 
黒田家は「商売の街を発展させることにより繁栄したため、商売を奨励。中州にあった「櫛田神社」は「殿様推奨の博多商人の守り神」とされ、今でも「仏様に使える 大僧正」と「黒田の殿様」は「同じくらい偉い」と思われている節もあり・・・
 
・・・などという能書きを書き出したらキリがなくなってしまいそうです。この「櫛田神社」には「商売繁盛の象徴」として「牛の象」が飾ってあります。「牛のよだれ の ごとく」・・・ という「商売の秘訣」を表している・・・ と言われているのだそうで・・・ と、こんな話を「博多っ子」は幼い頃から聞かされているのですが・・・ そういう話は「知識」として知ってはいても「商売の秘訣」としての実感が まったく なかった・・・
 
それが、35年もの間「商売上手の研究=マーケティングの研究」をおこなっているうちに「こういうことを意味していたのか・・・」と実感と共に「腑に落ちること」になってきたのです。この「腑に落ちる」というのは「良くわからない状態で、理論的に理解すること」とは意味合いが随分 違っています。「腑に落とすため」には「解らないまま 色々なことを やってみた経験の積み重ねと共感」が 過去に必要になってくるからです。
 
さて、話を本題に戻しましょう・・・ 
 
明治・大正・昭和の名経営者たちの遺訓を集めていると、その中には、いくつも「真を突いたもの」が存在します。「パッと儲けるためには、どうすれば良いですか?」と聞かれた ある名経営者が「パッと儲けるには、泥棒するか 詐欺をするかですな・・・。他に手はない。しかし、それは 智恵の浅い人のすること。一度 お縄になったら 一生 お終いです。ホントに頭の良い人は、儲け続けることを考えます」と答えたと言います。
 
これは、商品にも言えること。商品は一瞬で売ることより「売れる状態を作り続けること」の方が重要で、かつ困難な課題なのです。せっかく売り出した商品がヒットしても、すぐにライバル企業から、より改良された商品が発売されることになり、たちまちのうちにシェアを逆転され、あわててモデルチェンジをする・・・なんてことが、昔から繰り返されてきました。
 
そこで、先人の商売名人達は「より ○○の方向へ」という「方向の提示」を行ってきたのです。たとえば高性能電化商品なら「より高性能で、より小さく」といったことを、最初の商品が登場した時から明確に打ち出していく・・・ これぞ「商法の秘訣」・・・ 35年、色々なことを調べていくうちに このようなことがわかってきました。
 
性能が上がるのは当然のことで、さらに「こうします」という「方向の提示」が必要になってくるのです。それが食品ならば「より美味しく」は当たり前・・・ さらに「より手に入れやすく」なのか・・・ 「より作りやすく」なのか・・・ 方向は色々あると思いますが、とにかく「高性能は当たり前で、より○○へ向かう」・・・が大切なのです。
 
いわば「牛のよだれ」のごとく、次々に「改良商品」を世に送り出すことこそ「商売の秘訣」であるわけです。たとえば、ここ数年の世界的大ヒット商品といえば「I Phone」などですが、まさに「牛のよだれ」のごとく、次々と「新型 i Phone」を登場させる度に、新型機種への買い換え需要を掘り起こし、その度に大ヒットになっています。
 
さらに、こういう 経験からくる知識こそ、博多商人風に言えば「櫛田の銀杏」・・・ いわば、織物の縦糸・・・ 昔から不変の「法則」といったもの。こういった「先人の知恵」を使っていれば「枝も栄りゃ 葉も繁る」・・・という話になるわけです。
 
そして、こういうことを素直に学んで、今の時代にマッチする「最初の商品を作り出すエネルギー」が必要になる。それを博多商人風に言えば「若松」・・・ まずは、最初にヒットした商品こそが「若松」であり、その「若松」の向かう方向を「牛のヨダレ」のごとく、長く長く 次々に「改良商品」を送り出せば「枝も栄りゃ 葉も繁る」・・・という話になる・・・

確かに、先を読むことが商売の基本とはいうものの、将来の予測がますます困難になっている「いま」という時代だからこそ、自らの行く先を あらかじめ明らかにしておき、お客さんをしっかりと「つかんで はなさない」という戦略が必要になってくるのです。
 
 
 

ホンキで売上を上げたいのであれば、ここに紹介したノウハウの詳細をゆっくりと読んでいただければ・・・ そのように思います。ホンキで解説していますから、とっても長文ですよ・・・
 

 
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