「加納 光」の Blog

「マーケティング」に関するメモ




2016.07.19

商品開発について

By Kanou Hikaru

 
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商品開発の秘訣、開発マーケティングの秘訣

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前回の投稿を読んだ者です・・・・ 私の会社では、いくつかの定番商品があります。
 
前回の投稿では、牛のよだれのごとく、1つのテーマを突き詰めていった商品が売れるとのことでしたが、私の会社の定番商品は、どれも 1つのテーマを突き詰めているような商品ではありません。
 
こういう形の経営のしかたで大丈夫なのか? 少々不安になりました。私の会社のような形でも未来的な展望はあるのでしょうか?」

  
・・・こういった質問をいただきました。ありがとうございます。事業の新展開や新商品の開発を手がける場合、既存の事業や商売の周辺を漠然と掘って、似たようなモノを作っておけ行けば上手くいく・・・ 
 
という 古びた商品開発企画が通用したのは「化石化されたバブル時代まで の 古き良き 昭和の時代の話」と言われるようになってしまってから、随分と時間が経ってしまったように思います。
  
かといって、いままでの延長線上にない、まったく異なる分野への進出というのは「大ケガのもと」というのは、マーケティング戦略上、旧来から不変の鉄則とも言われています。
  
じゃぁ、どうすれば良いの? という質問が出てきそうですが・・・ 正直、前回の投稿の際にいただいた質問は、あまりにも漠然としていたため、あぁいった解答しかできませんでした。
  
今回のように、少し具体的な質問をいただいた方が「戦術的戦略家」と言われるマーケティング分野のコンサルタントは、しっかりした答を出しやすいのです。
  
今回、ご質問いただいた方のような場合の対応策としての戦略は、いわば「オセロ戦略」です。「オセロ」というのは「白い駒」と「黒い駒」で間をとっていくゲームのこと・・・ 
 
ちょっとルールを変えて「好き勝手に置いて良い」ということにして、話を進めていきます。
  
事業や商品のひとつひとつを「好き勝手に どこに打っても良いオセロの駒」と仮定しましょう。ただし、相手に挟まれたら、相手の色にひっくり返る・・・というルールです。
  
さて、「オセロゲームの必勝パターン」は「4スミ」を手に入れることです。カドを最後にとれば「大逆転」をすることさえできます。
 
既存領域の周辺を掘っていく方法は、自分の駒の隣に、さらに自分の駒を並べて自分の色を増やしていく方法だと言えます。確かに、こうすれば確実に自分の色の駒は増えますが・・・
  
こういう方法で自分の駒の色を増やしていくと、確かに「確実性は高い」のですが、そのまま放っておくと、相手が自分の駒を相手の駒で挟んだ瞬間、あっと言う間に「相手の色」にひっくり返されてしまいます。
 
逆に、とんでもなく離れたところにポツンと自分の駒を置いても何の役にも立たず「1手がムダになる」という話にもなりかねません。
  
今回、質問をしてくださった方には「いくつかの定番商品がある」とのことです。たとえば、定番商品が「4つ」あったとした場合、その「4つ」で「4隅」を既に自分のものにしている・・・ そう考えれば良いワケです。
  
そうなっている状況からゲームスタート・・・ あとは、相手が自分の駒の隣に打たれれば「相手の駒を自分の駒で挟んで」、相手の駒をひっくり返していけば良い・・・ そう考えれば良いだけです。
  
「このような形で事業を展開した前例があるのか?」と質問を受けそうですが、こういう「先にスミを押さえた形」で事業を成功させている会社はいくつもあります。代表的な会社が「大塚製薬」です。
  
古くから、コンサルタントとしてかかわっている人しか知らない話かもしれませんが・・・ 大塚製薬さんの、そもそものヒット商品は「医療用の生理食塩水」でした。これは「医療用専門商品」です。
  
そして、化け物と言われる「オロナミンC」が爆発的なヒットを生み出しました。この2つで2つのカドを押さえた後、関連会社から「ボンカレー」が登場します。
 
「生理食塩水」と「オロナミンC」の間を「ポカリスエット」で埋めました。そして「オロナミンC」と「ポカリスエット」の間を「ファイブミニ」で押さえる戦略をとります。
  
さらに、ボンカレーとポカリスエットの間を「カロリーメイト」で おさえました・・・ 当初は「飲む食品」として誕生し、その後「ブロックタイプ」に発展していきます。
 
このように「間を埋める」「カドをとる」という戦略に徹しているのです。
  
確かに、ポカリスエットの発売当初は自販機ルートの開拓などで、さんざん苦労していらっしゃった・・・という話はマーケティングの業界では有名な話ですが・・・
  
もし、大塚製薬が「オロナミンC」が売れたから・・・と「オロナミンA」「オロナミンB」「オロナミンD」・・・といった商品を漠然と販売していたら、今のような状況には なっていなかったと思います。
  
また、逆に「オロナミンC」とは、まるで かけ離れた「健康器具」などの分野に注力していたとしても、今日の繁栄は無かっただろうことは容易に推察できます。
  
前回の投稿で、ご案内した戦略は「点を点で終わらせないように・・・」という意図で記した内容でした。そして、今回は「点と点をつなぎ線にする」・・・ 
 
「線と線をつなぎ面にする」という図形的発想戦略が非常に重要になる・・・という内容を紹介したものです。
 
事業展開を行う場合、くれぐれも「まだら模様」のような展開にならないよう注意をしなければならない・・・ といった内容だと把握いただければ嬉しく思います。

 
さて、今回も 少々 長くなってしまいました。このあたりで筆を置こうと思います。次回の投稿がいつになるのかわかりませんが、空き時間を見つけて また、こういう話の続きを書こう・・・ と思っています。

 
 
 

ホンキで売上を上げたいのであれば、ここに紹介したノウハウの詳細をゆっくりと読んでいただければ・・・ そのように思います。ホンキで解説していますから、とっても長文ですよ・・・
 

 
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