「加納 光」の Blog

「徒然に思うこと」




2016.06.11

効率改善

By Kanou Hikaru


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「マーケティング」で考えてみる



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昭和の「プロ野球の世界」に「長嶋茂雄」というスーパースターがいらっしゃいました。「感性の人」といわれるだけあって、色々な語録が飛び出したようですが・・・

当時の「長嶋茂雄」選手にインタビューした記者はたくさんいらっしゃいましたが、苦戦状態のチームに対して「優勝は可能ですか?」との質問に対して、こう答えています。

「優勝は可能かというんですか? 可能、不可能の問題ではないんです。石にかじりついてでも優勝しなければいけないんです。」

こういう「誰もが理解」でき「誰もがストンと腑に落ちる」ように答えられるようになって「一人前」だという話をきいたことがあります。


「理解」というのは「やったことが無いこと」を頭でシュミレーションして把握すること。「腑に落ちる」というのは「経験した事」を思い出して共感すること。

似ているようですが「性格」がまるで違っています。なぜなら「理解」は「行動を抑制しやす性格」を持ち、「腑に落ちる」というのは「行動を促しやすい性格」をもっているからです。

つまり「理解」してしまうと「そんなのムリ」「そんなのは面倒」「そんなのは辛い」とネガティブに考えて、ますます「行動を抑制」しようとします。

逆に「腑に落ちる」と「なるほど、自分も一度やってみるか」とポジティブに考えて、ますます「行動を促進」しようとします。

先週のお話を例にあげると「じゃぁ、やってみるか!」と動き出した人ほど「腑に落とそうとする感覚を持ち合わせている人」であり「4%」の成功者となる可能性が高いということなのでしょう。

普通の人は「理解」して「やめておこう」と考える。そこに「普通の人が60%%」で「成功してしまう人が4%」という絶対数の違いが現れてしまうのでしょう。

最初の「ほんのチョットの違い」が、とてつもなく「大きな差」となって現れてきてしまう・・・ということなのでしょう。



【そもそも「マーケティング」って何ですか?】

こういう質問をされた時に、何と答えれば、こういう入門者的な質問をした人が「ストン」と「腑に落ちる」のか?

何でもそうですが、こういうシンプルな質問を受けた時に、カタカナを並べた「小難しい答」をするのは「経験不足のコンサルタント」といって良いのかもしれませんね。

一般的に「わかりやすいマーケティングの概略の説明」と言われているものは、次のような表現だといわれているようです。



「その商品を買う人たちの間(市場)」で

「一番多くのお客さま」に対して

「一番多くの商品」を

「一番多くの頻度」で

「一番多く利益の上る形」で

 「提供し続ける」こと。



つまり「本来の商売(ビジネス)の形」のこと。



こういう回答をすると「そんな商売ができるはずがない」とか「そんなキレイゴトをいわれても・・・」などという人がいるもんですが、できるんですよ。

実際に、あなたの身近にも、そういう商売をやっている企業の商品があります。「コカ・コーラ」は「値引き」なんてしていません。

「ディズニーランド」だって、普通に考えたら「相当高価なレジャー」ですが、アミューズメント施設といえば、やっぱりディズニーランドと、みなさんが答える。


この説明は「メーカー」だけでなく「問屋さん」も同じですし「お店」でも同じ。「販売スタッフ」でも「営業マン」でも同じように言えることなのです。


最大の問題は「一番多く利益の上る形」を作ること。そして、競合の動きや市場の変化に即応しつつ、常に「一番多く利益の上る形で提供し続ける」・・・

この「し続ける」というのが、実は一番「肝心な部分」といって良いのかもしれません。つまり「商売(ビジネス)」というのは「変化(進化)」するのが当たり前なのです。

「5年前のマニュアル通りにやっているけれど、うまくいかない・・・」などとおっしゃる人も多いようですが・・・ そりゃぁそうだろうと思います。

競合が出てくれば「即応」して「一番多く利益の上がる形」を作り直さなければなりません。そういう「進化」を続けるのが「ビジネス(商売)」の姿なのです。


逆に考えてみましょう。裏側から見ると、かえって解りやすいことも多いからです。



「その商品を買う人たちの間(市場)」で

「ほんの少しのお客さま」に対して

「ほんの少しの商品」を

「ほんの少しの頻度」で

「ほんの少し利益の上る形」で

 「提供チャンスを分断しまくる」こと。





普通に考えたら、こんなことをすれば「会社」や「お店」ならば「倒産」してしまうでしょう。「セールスマン」や「店舗の販売スタッフ」ならば、当然、真っ先に「リストラの対象」となってしまいます。

そして「仕事」というのは、何もかもが「商売(ビジネス)」に結びついているのです。工場でも、総務でも、全てが「商売(ビジネス)」に関わる部署です。

「営業」が売上を上げる・・・などと考えている会社の業績はドンドン下がっています。景気が悪くなって、競争が激化すると「マーケティング戦略」を充分に使っている企業だけが浮上していくものです。

考えてみれば「当たり前の話」なのかもしれません。「マーケティング」は本来「本来の商売(ビジネス)の形」なのです。単純に「基本に立ち返る」ということなのです。

「工場」や「総務」も、本来の仕事の目的は「効率を上げること」でも「ミスを減らすこと」でもなく「一番利益の上る形」を作り「進化させていくこと」なのです。

そう考えれば、色々なことがハッキリしてくるのではないでしょうか。


一番効率が悪いのは「その時だけトクできれば良い」という考え方です。英語でいうと「ヒューマン・アクセス・チャンス」日本語でいう「ご縁」ですが、この「ご縁」をいちいちムダにするという話になるのです。

「新しいご縁を作るコスト」は「仲の良い方々との ご縁を切らないコスト」の5倍の費用が必要になります。「新しいチャンスに出合うための労力」は「ルーチンワークを続ける労力」の5倍のエネルギーが必要なのです。

「マーケティング」というものは「統計」から「効率の良いツボ」を見つけていくことです。つまり、こういう考え方は何にでも どんなことにでも役に立ってくるという話なのです。
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