「加納 光」の Blog

「徒然に思うこと」




2016.06.29

社会科学-10

By Kanou Hikaru


.

.

.

.
イメージ
.
.

西洋の成功理論が日本で通用しにくい理由-10

.

.
前回の締めくくりは・・・
.
.
私は「西洋の成功理論」を否定しているわけではありません。自然を克服する、宇宙開発をする、といった「自然科学の分野」では、確かに欧米諸国は優れています。
.
しかし「人と上手に関わる」「人を相手に商売をする」といった「社会科学の分野」では、日本の文化は欧米諸国の文化とは比べ物にならないほど優れているのです。
.
歴史的に、そのようなことは多く起こってきています。アメリカで開発された自動車が、ビジネス(商売)となったら、トヨタが抜いてしまった。
.
こういう事実は、いくつも存在しているのです。理科系の方々が「欧米の優れた理論」を学ぶことは理に適っています。
.
しかし「ビジネス」や「商売」をされている「ジェネラリスト」が「50年ほど前に理論体系化された欧米理論」を重視し、2500年もの年月を費やして構築された「世界で特に優れた日本の商売哲学」を学ばないことは、理に適っていない・・・
.
そう伝えているだけなのです。というものでした。
.
.
「日本人」と「西洋の人たち」の「成功観」というものは、これくらい違っているのです。その違いを示す、代表的な感覚があるとすれば・・・
.
それは「考える」という言葉に象徴されるかもしれません。「Think」という言葉が日本にやってくるまで、日本には「考える」という言葉は存在しなかったのだそうです。
.
日本に古来からあった言葉は「思う」・・・ この「思う」では「Think」の意味が翻訳できないとして「考える」という風に翻訳され、現在に至っているのだそうですが・・・
.
日本では「思う」と「考える」がごちゃごちゃになって「考える」という言葉で表現されているようなのです。
.
より正確に言えば「考える(Think)」というのは「頭の中で、シュミレーションしてみる」と翻訳したほうが、その元の言葉の意味合いとしては正確だ・・・と、ネイティブの英会話の講師の方から聞いたことがあります。
.
しかし、日本人の場合「考える」というのは「察する」とか「感じる」という意味合いも含まれてしまいますから、やはり「思う」と表現したほうが日本的な表現になるように思います。
.
そもそも、西洋には「察する」という文化が存在していません。だからこそ「プレゼンテーション」が必要になってしまったという「風土研究者」のレポートがあります。
.
そうそう、そのネイティブの英会話の講師の方が、おもしろいことをおっしゃっていました。「日本の【I Love You】」と「ネイティブの【I Love You】」は、意味合いが違っている・・・
.
その英会話の講師の方によると、日本の【I Love You】は「私は、自分のことよりも、あなたのことを大切にします」という意味合いになり、ネイティブの【I Love You】は「私は、あなたのことを、大切な自分の次に大切にします。」という意味になるのだそうです。
.
さらに、もっと興味深かったのは「チームワーク」という言葉です。西洋には「チームワーク」という感覚が元々なかったので、集団行動の効率性を語るために「チームワーク」という言葉が作られたようだが・・・
.
日本には「チームワーク」という言葉がない。そもそも、チームワークが大前提だったがために、チームワークを象徴する「和」という言葉を提示するだけで、チームワークを思い出すことができたのだろう・・・とおっしゃっていました。
.
仏教の言葉をお借りするなら「自利優先」の西洋、「他利優先」の日本。ということになるのでしょうか。
.
こう考えると、西洋人の書いた成功論を読んだことがある人なら、あまりにも「日本の成功論」と「西洋の成功論」の対照的であることの矛盾を感じた理由、迷ってしまった理由を感じた理由がわかってくるのではないかと思うのです。
.
正直な話をすれば、私も「この違い」が明確になるまでは、ずいぶんと混乱していたのです。
.
.
では、具体的に気をつけるべきポイントはどこか・・・という話になるのでしょうが・・・ そのあたりの話を次回、もう少し 詳しく説明してみたい・・・ そのように思っています。
..

2016.06.28-065

社会科学-9(世界的に秀でた日本の組織論-9)

2016.06.27-064

社会科学-8(世界的に秀でた日本の組織論-8)

2016.06.24-063

社会科学-7(世界的に秀でた日本の組織論-7)

2016.06-22-062

社会科学-6(世界的に秀でた日本の組織論-6)

2016.06.21-061

社会科学-5(世界的に秀でた日本の組織論-5)

2016.06.20-060

社会科学-4(世界的に秀でた日本の組織論-4)

2016.06.17-059

社会科学-3(世界的に秀でた日本の組織論-3)

2016.06.16-058

社会科学-2(世界的に秀でた日本の組織論-2)

2016.06.15-057

社会科学(世界的に秀でた日本の組織論)

2016.06.12-055

恋愛理論{恋愛をマーケティングで考えてみる)

2016.06.11-054

効率改善(「マーケティング理論」で考えてみる)

2016.06.10-053

うまくいく(「うまくいく人たち」の行動パターン)

2016.06.08-052

うまくいく人(うまうまく人、いかない人)

2016.05.15-051

テレビ(言い出しっぺというルール)

2016.05.03-050

挨拶(くだらないことを無視する くだらなさ)

2016.03.26-049

話し合い(大和人のDNA)

2016.03.26-048

できてなんぼ(本当のコトを教えるオトナがいない)

2016.03.25-047

学歴(な-んだ。変わってないんだ・・・)

2016.03.24-046

仁義礼智信(道徳教育について考えてみる)

2016.03.22-045

会議(会議の礼儀)

2016.03.21-044

礼儀(礼儀をわきまえる ということ)

2016.03.20-043

採点基準(仕事恋の採点基準)

2016.03.19-042

恋のルール(仕事も恋もルールは同じ)

2016.03.18-041

優しさ(お父さんとお母さん)

2016.03.15-040

先生に習ったこと(幼稚園の砂場のルール)

2016.03.14-039

上司のホンネ(叱られるに仕事をする人のヒミツ)

2016.03.13-038

平等と公平(男女雇用均等法についての私見)

2016.03.11-037

マジメにやるな(人に言われたことを素直に聞くな)

2016.03.10-036

欲張り(「あなたのための投稿」ではありません)

2016.03.09-035

信じる(手抜きするより達成する方がラクだ)

2016.03.08-034

ジャイアン(お前のものは俺のもの)

2016.03.07-033

100回(「すごいね」より「ありがとう」)

2016.03.05-032

バレンタイン(悔しかったらジタバタするんだ)

2016.03.01-031

・・・の つもり(あなたの底力は表ににじみ出る)

2016.02.29-030

同じ空気(ケンカ両成敗)

2016.02.27-029

社会人の落とし穴(智はチカラなり)

2016.02.25-028

How do you make tomorrow?(明日をつくる)

2016.02.23-027

親切(「責任感」というもの)

2016.02.21-026

BBQ(和を以て貴しと為す)

2016.02.18-025

オトナの話(コンサルタントという仕事)

2016.02.17-024

イジメ(イジメられる人の責任)

2016.02.16-023

修行(プロの技)

2016.02.15-022

DNA(順番を間違えないこと)

2016.02.12-021

プロの感覚(「思いやり」こそプロの常識 )

2016.02.10-020

オマケ(「引っかけ問題」にひっかからないこと)

2016.02.08-019

恋人との電話(持続力のヒミツ)

2016.02.06-018

モチベーション(読書のチカラ)

2016.02.05.-017

潜在能力(手抜きしておいて モンクいわない)

2016.02.04-016

売られたケンカ(1%の才能の方が重要なんだ)

2016.02.03-015

オンリーワン(世界にひとつだけの鼻)

2016.02.01-014

大人の責任(上司も悪いが、あなたも悪い)

2016.01.28-013

ヒ ミ ツ(自己管理はスケジュール管理)

2016.01.26-012

モテる人(類が友を呼ぶ)

2016.01.25-011

失敗力(わからないまんま できるようになる)

2016.01.24-010

弟子志願(師匠に値しない男の ため息)

2016.01.20-009

約束(引っかけ問題に気をつけよう)

2016.01.18-008

勇気(練習中は失敗するのが当たり前)

2016.01.15-007

才能(三日坊主のすすめ)

2016.01.13-006

リア充(ゴキゲンをプレゼントする)

2016.01.12-005

人脈(リアルな親友を手に入れる秘訣)

2016.01.09-004

主人公(脇役になれる人が主人公になる)

2016.01.07-003

才能(「誰かに助けてもらう」という才能)

2016.01.06-002

仲間(「義憤」というエネルギー)

2016.01.05-001

決断(人付き合いについて)



まず 売れる人を 育てる
それが 成功の秘訣


 
加納光のblog_マーケティングメモ

加納光のblog_徒然に思うこと

フェースブック



事務局へのお問合せ お申込み
ページの先頭へ